Banjo Brothers
「自転車?単なる移動手段だね」って人のハートもわしづかみ
バンジョブラザーズ── なんてのんきな響き。
でも、ふたりは本当の兄弟じゃない。フレンズだ。
そして、予想通り、バンジョーを弾くことはできない。
トヨタのクォリティコントロールエンジニア、バイクヘルメットメーカーBELL SPORTSの商品開発マネージャーなどの経歴をもつエリックと、はさみで有名なFiskarsや、アパレル業界などでマーケティング業務に携わっていたマイク。
大企業に勤める、いわば勝ち組の二人が、脱サラしてなんとなく始めちゃったのが、バンジョブラザーズだ。
きっかけは、マイクが、10年間のブランクからリターンして、もう一度自転車に乗りたいといいだしたこと。それならばということで、生来の自転車好きのエリックが、マイクのために、古いSchwinnのフレームを入手して、シングルスピードバイクをいっしょに組み立てた。
以来、毎日のように自転車に乗るようになった二人は、あるとき、ふと、自分たちで自転車バッグをつくってみたらどうだろう?ということになった。
ちょっとした思いつきから始まったビジネスは、いまや、全米400以上のショップで売られるバイクギアメーカーとなり、ヨーロッパ、カナダ、オーストラリアにディストリビューターをもつにいたっている。
かれらの、ラインナップは、パニエ、ウォータープルーフバックパック、シートポストバック、ハンドルバーバッグ、メッセンジャーバッグなど多岐にわたる。どれも、使い勝手のよさと、とりわけリーズナブルなプライスタグで、「自転車? たんなる移動手段だね」っていう人たちのハートも、がっちりとつかんでいる。